「霊柩車がクラクションを鳴らす」風習について


 昔から「出棺時に霊柩車がクラクションを鳴らす」という風習があります。葬儀に参列された時やテレビの中でも、よく見る方もいらっしゃると思います。中には、なぜ鳴らすのだろうという質問がありますので、ここではその風習についてお伝えします。

 所説は様々ありますが、故人と最期のお別れをするという意味合いが一番知られています。昔は葬儀といえば多くの参列者が多く来られ、出棺時にどうしても霊柩車が見えない位置にいる人も出てきます。そのような方に対し音によって全員に出棺のタイミングを伝えるという意味合いもあります。

 他には、前回お伝えした茶碗を割る風習の代わりに、クラクションを鳴るようになったのではないかという考えもあります。

 また、そのクラクションの音が、僧侶がお経を読む際に鳴らす鈴や太鼓の音の代わりではないかと言われている地域もあるので、時と場合によっても変わってきます。

 地域によって昔からのしきたりや風習は代が変わって風化するものもあれば今もなお、続いているものもあり、また変化しているものもありと様々です。

 他にもそのような風習についてお伝えしていきます